牛乳爆弾

今日の昼休みのことだった。
いつも通りの騒がしい教室、男子共はかくれんぼというなんとも幼稚な遊びを、女子は雑談に花をさかせていた。
私もいつも通り自主勉をおわらせようと、奮闘していた。
それもこれも、帰ってからのゲームのためなので、けっしてがり勉などではない。
そのときだった
「うわあぁっ!」
いつもと変わらない奇声。
…なのになぜ私は振り返ってしまったのだろう。
そこには悲惨な光景が、広がっていたのに。
「ぇ…?」
私は絶句した。
昼休みのこの平和な空間に、こんな悲劇がおこるなんてだれが想像しただろう。
そこには、200mlの牛乳が、さながら血飛沫のようにひろがっていた。
返り血を浴びたかのように制服を真っ白にする生徒達。
被害者は約5名ほどだろうか。学生服、セーラー服、それに髪の毛まで真っ白になってしまっていた。
「えっ?何w」
やっと雑談の女子も状況をつかめたようだった。
その中には牛乳を雑巾で拭こうとする献身的な女子もいた。
「やっべぇ!!」
焦る加害者。何故かくれんぼで牛乳を使うのか。何故給食後の教室に牛乳が存在するのか。
数多の疑問が浮上するが、私にはそれよりも、

牛乳が何故爆発するのか、理解できなかった。

wただの今日の昼休みの珍事件。